サロマ湖は、琵琶湖・霞ヶ浦に次いで日本で3番目に広い湖です。周囲は90kmもあり、ホタテやカキなどの海産物や夕日が美しい湖としても有名ですが、湖畔の宿は意外と少なく、キャンプ場を除くと6軒ほどしかありません。
その中で私は3軒に複数回宿泊したことがありますが、3軒とも違った特徴のある魅力的な良い宿でしたので、旅のスタイルに応じたおすすめ宿を紹介します。
また、サロマ湖畔でのキャンプはしませんでしたが、キャンプ候補地としてリストアップした場所に行って様子を確認していますので、キャンプ場の調査情報として記載しておきます。
海山美味の宿 サロマ湖「悠林館」
9室の小さな和風旅館です。外観も館内も木材をふんだんに使っており、囲炉裏があったり夕日をイメージする照明も相まって落ち着いた優雅な気分になれます。
料理の種類も多く、新鮮でとっても美味しいので、1泊2食付きで¥15,000~¥20,000超と結構高いですが個人的にはかなり上位評価しており、何度も宿泊しています。
ここでは、私が感じた悠林館のおすすめポイントを3つ紹介します。
出典:悠林館ウェブサイトより引用
おすすめポイント①館内の照明は落ち着いた暖色で夕日を感じられる
館内の照明は下の写真の通りですが、吹き抜けのロビーがとっても美しくて、何となくサロマ湖に沈む夕日がイメージされますよね?
写真中央の照明があるところがフロント、その左側が入館口です。フロントの左は1階の部屋へ向かう廊下、その右の階段は2階の部屋へ向かいます。
右側の一番手前が囲炉裏で、もっと手前には暖炉もあります。夏場は麦茶のサービスがあったので炭火は無く休憩スペースだけだったかもしれません。
出典:悠林館ウェブサイトより引用
おすすめポイント②種類豊富でとっても美味しい地元食材
北海道なら大抵の旅館は美味しい食事が出ますよね。もちろん悠林館も美味しいんですが、ハイクラスの旅館だけあって、私がこれまで宿泊してきた他の宿とはちょっとだけ違うので紹介します。
食事処は下の写真のような感じで、窓の外にはサロマ湖が見えますが、少しだけです。
出典:悠林館ウェブサイトより引用
悠林館は高台に位置していますが、ほんのわずかに高いだけですし、手前のサロマ湖周囲には木が茂っていますのであまり見えないんです。木が成長すると見える範囲が狭まってしまうかもしれません。
それでも夕日なら見ることができます。下の写真は館内の食事処から撮影しましたが、太陽は少し高い位置にいるのでまあまあきれいな夕日です。
夏季なら食事をしながら夕日が見られるので、おすすめポイントの一つです。
本題の夕食ですが、私が宿泊した時の一例は下の写真になります(大人二人、小学生一人)。
食材は、ホタテの刺身、生ズワイガニ(しゃぶしゃぶ用)、シマエビ、縞ホッケ、茹でズワイガニ、地鶏の半身揚げ、生きているエビ、カキ、などこの他にも何種類かありました。
ちょっと珍しいのはカニのしゃぶしゃぶです。
カニの専門店なら普通ですが、特別なプランでもないのに宿でカニしゃぶが食べられるのは、北海道で100泊した私も初めてでした。
もう一つは生きたままのシマエビです。
宿のご主人が容器の中にシマエビを入れて、そこにお酒と醤油をかけてくれます。エビは刺激でめちゃめちゃあばれますが、しばらくすると大人しくなって食べごろになります。もちろんプリプリで美味しいですよ。
朝食は、しいたけと油揚げの炭火焼き、焼きホタテとホタテ汁、お刺身のほか、野菜類やデザートのバイキングがあります。
出典:悠林館ウェブサイトより引用
おすすめポイント③清潔感の高いおしゃれな和室
ハイクラスの宿なので当然ではありますが、とっても清潔感のあるきれいな部屋です。下の写真の上段が和洋室で4室、下段が和室で5室あり、写真だと和室が狭く見えますが、実は手前にもう一部屋ありますのでとっても広いお部屋です。
悠林館のお部屋 和洋室と和室 出典:悠林館ウェブサイトより引用
さらに、ウェルカムデザートとして、かりんとうや和菓子、かぼちゃの手作りプリンをサービスしてもらえます。プリンはさりげなく冷蔵庫に入っていて、とっても美味しくて今でも印象に残っています。
お風呂は大浴場になりますが、部屋にはトイレとシャワー室があり、ドイツ製のシャワーマシンを使っているそうです。シャワーの出水口が頭から膝のあたりまで8ヵ所くらいお湯が出るので珍しかったです。ちょっとお湯の出が悪い場所がありましたが。
アメニティ類は一通り揃っています。ハンドタオル、バスタオル、シャンプー、ボディソープ、浴衣、パジャマ、ドライヤーなど。
悠林館への宿泊をおすすめしたいのは次のような方です。
1.旅の予算に余裕がある。
2.ちょっとおしゃれな和風高級旅館に泊まりたい。
3.木と暖色の照明が好き。
4.小さな宿が好き。
ちょっと残念な点
1.サロマ湖は見えますが、少しだけです。山側の部屋からはもちろん見えません。
2.部屋にお風呂はありません(シャワールームはあります)。温泉ではありませんが大浴場と、サウナ、有料貸し切り風呂はあります。
サロマ湖「船長の家」
部屋数37室で、ちょっと大きめの民宿といった感じの宿です。こちらの特徴は何といっても食べきれない食事の量、すごすぎて有名になっています。
(野付半島にも民宿船長の家がありますので、間違えないようにしてください)
1泊2食付きで9,000円ほどなので、思いっきり食べたい方にとってはコスパがいいかなと感じます。
それでは、私が感じた船長の家のおすすめポイントを3つ紹介します。
出典:船長の家ウェブサイトより引用
おすすめポイント①夕食の量が規格外
こちらの宿は料理のボリュームが多すぎることで有名になっていますので、たっぷり食べられる方にはおすすめの宿です。しかし、たいていは食べきれません。
下の写真は大人二人と子供一人分ですが、すごい量です。実はこれ、全部写っていませんし、更にこのあと汁物や焼き物が来ます。一人当たり20皿くらいで品数は25~30くらいあったかもしれません。
大人二人と子供一人の茹でカニの量は、毛ガニ2杯、タラバガニ1杯、ズワイガ3肩(1肩は半身)くらいです。
カニはこれだけではありません。中央に写っている鍋はカニしゃぶ用です。一人4本くらい?さらにカニ汁とカニみその甲羅焼きなど。
この他の品は、和え物色々、刺身色々(カキ・ホタテ・イカ・サーモン・エビ)、焼き物い色々(ホタテ・カキ・ハマグリ?魚)、ボイルシマエビ、天ぷら少々、メロンなどです。
めっちゃすごい!私は朝昼抜いて完食を目指すよ。
私は当然食べきれませんでした。
実はこれ、想定内です。
え?食品ロスじゃん、もったいなー。
食べきれなかった食材は、宿で冷凍してチェックアウトまで保管してくれます。送料負担すれば宅配もしてくれるんですよ。
マジですか?素晴らしい宿ですね。
カニの味噌汁とかホタテの吸い物も宅配しようっと!
おいおい、普通に考えてそれは無理っしょ。
主に茹でカニ類くらかな。
というわけで、宅配できないものから食べましょう。
カニを後回しにすると、お腹いっぱいでカニ食べられないじゃん?
あ、バレちゃいましたか。
私もお腹いっぱいでカニまでたどり着けませんでした。
カニしゃぶがあるのでそれ食べましょ。
食事は美味しいですが、色々な調理法をするため個人の好みで好き嫌いはあると思います。また、個人の推測ですが、すべてが獲れたて新鮮というわけではなく、冷凍品もあるのかなとは思いますので、この辺は想定しておいてください。
おすすめポイント②部屋は冷暖房とバストイレ付
北海道の民宿は冷房設備がないところも多くありますが、船長の家は全室に冷暖房があるようです。
また、37室のうち35室はユニットバス・トイレ付きです。一般的な民宿はバス・トイレは共有が多く、民宿としては珍しいという意味で個人的にはおすすめポイントとしました。
部屋のアメニティ類は、歯ブラシ、紙コップ、使い切り固形石鹸の3点のみ。このへんは民宿らしいですね。畳の部屋にはテレビと扇風機、ポットがあるくらいです。
おすすめポイント③お土産がもらえる
おすすめは言い過ぎかもしれませんが、チェックインのときにお土産抽選引き換えクイズの用紙を渡してくれます。
用紙に答えを書いてフロントに出しておくと、夕食後に抽選会があり、全問正解者の中から?抽選で豪華賞品が当たります。宿泊券とかカニとかかな?
わー、クイズやりたい!難しいですか?
私は2問ほど分からない問題がありました。
問題は魚に関する漢字の読み方を答えたり、説明文や写真から魚の名前を答えるものです。分からない問題は検索してもいいんですが、館内の色々な場所に展示されている写真や掲示物をじっくり読むと答えが書いてあります。
ちなみに、私はおつまみ系が当たりました。
それハズレだよ。
当たった景品と、食べきれずに冷凍をお願いしたカニなどは、斜め向かいにある「海の市」で受け取ることになります。
出典:船長の家ウェブサイトより引用
こちらの海の市、船長の家が経営している魚屋さんです。
食べきれなかったカニや景品を受け取りますが、クール便で配送してくれます。ここで新鮮なお魚を購入してまとめて送れば、他で買うより配達料が1回で済みますよ。
なんかうまいこと魚屋さんへ誘導されてる気が...
船長の家への宿泊をおすすめしたいのは次のような方です。
1.海産物を使った料理をがっつり食べたい方。
2.民宿OKだけど、部屋にバストイレが欲しい方。
ちょっと残念な点
1.品数が多すぎて好き嫌いが出る。
2.品数が多すぎて温かいものが冷める場合がある。
3.サロマ湖は全く見えない。
4.予約は宿へ直接電話する以外の方法がない。
船長の家は今のところ大手予約サイトと提携していませんので、予約の際は次のリンクから宿へ直接連絡してください。「船長の家」
北海道へは行けないんだけど美味しいカニをたくさん食べたい!という方は「かに本舗」の通販をおすすめします。おせちで有名な「匠本舗」が運営しているカニ専門店で、14,417社が加盟するEストアー「ネットショップ大賞」において10年連続1位受賞するなど大人気店です。
かに本舗私は5年くらい前から匠本舗のおせちと同時にかに本舗のカニも注文しています。北海道産のズワイガニ、タラバガニ、毛ガニなどもたくさんありますし、鍋用のボイルやしゃぶしゃぶ、刺身用の生カニなど種類も様々でもちろん絶品です。興味がある方はチェックしてみてください。
「サロマ湖鶴雅リゾート」
鶴雅グループのホテルで室数は75。そのうち60室がツインの洋室です。
特徴は、目の前にサロマ湖があるため部屋からの夕日の眺めが素晴らしいこと。夕食はビュッフェスタイルですが、レストランの創作ディナーも選ぶことができます。
料金は15,000円くらいからと結構高いですが晴れていればその価値は十分です。
出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
おすすめポイント①目の前のサロマ湖と夕日が絶景
サロマ湖鶴雅リゾートは4階建てのホテルで、3階と4階はほぼ全室からサロマ湖を望めます。例えば下記写真のリゾートツインルームは全室がサロマ湖側を向いており、非常に大きな窓が特徴です。
リゾートツインルーム 出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
また、下の写真は洋室ツインルームで、リゾートツインより窓は小さいです。なお、洋室ツインルームの一部は下の写真のように南側を向いているため、サロマ湖を斜めから見ることになります。わずかに料金が違いますので予約の際には注意してください。
洋室ツインルーム 出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
この他に和洋室とリゾートスイートやロイヤルスイートなど、すごいお部屋もありますので、結構高いけど興味があれば見てみてください。
おすすめポイント②大浴場から見るサロマ湖と夕日が絶景
サロマ湖鶴雅リゾートは、大浴場が1階と2階の2ヵ所にあるんです。しかも、両方とも露天風呂付き、更に両方とも日帰り入浴が可能です。日帰り入浴料金は千円。もちろんサロマ湖が見えますよ。
1階の露天風呂 出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
1階の浴場からもサロマ湖は見えますが、低い位置なのでやや見づらいかもしれません。また、露天風呂は上のように岩に囲まれているので、座ったままだとサロマ湖は見えません。
サロマ湖を見るならやっぱり2階、下の写真のような感じで見ることができます。
2階の大浴場と露天風呂 出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
参考として大浴場のレイアウトを添付しておきます。
大浴場内のレイアウト 出典:サロマ湖鶴雅リゾートウェブサイトより引用
サロマ湖鶴雅リゾートへの宿泊をおすすめしたいのは次のような方です。
1.旅の予算に余裕がある。
2.ちょっとおしゃれな洋室ホテルに泊まりたい。
3.サロマ湖が見えるホテルに泊まりたい。
4.サロマ湖の夕日を見たい。
ちょっと残念な点
1.天気が悪かったり大雨だと夕日が見えない。
2.一部の部屋からはサロマ湖が見えない。
キムアネップ岬キャンプ場
キムアネップ岬はサロマ湖の南東にテラスのように突き出ているので、夕日を見るには絶好の位置になり、とっても人気のあるキャンプ場です。
私はキャンプをしていませんが、キャンプ地候補として散歩しながら色々確認したので記載しておきます。
出典:佐呂間町ウェブサイトより引用
おすすめポイントは無料というところ。休憩所にはトイレ・自販機・コインシャワーがあります。キャンプエリアへは車の乗り入れができませんが、荷物をたくさん運ぶ場合はリヤカーを使うこともできます。
シャワーは8分100円ですが7・8月のみで、時間も8:30~10:00と16:30~18:00(7月20日~8月20は20:00まで)と短いので注意してください。
お風呂に入りたい場合は、サロマ湖鶴雅リゾートの温泉「ワッカの湯」をおすすめします。キャンプ場からは11kmほど離れていて日帰り入浴の受付は19:00まで(利用は20:00まで)、料金は¥1,000ほどとちょっと高いですが、サロマ湖の景色が良く見えますので検討してみてください。
なお、オートキャンプは少し遠くなりますがサロマ湖西岸の三里浜キャンプ場でできます。オートサイトは¥3,000ほどですが、シャワーのほかにコインランドリーもありますので、こちらも検討してみてください。