ワッカ原生花園から能取湖(のとろこ)に沿って走り、能取岬を経由して網走へ向かう場合のおすすめルートと立ち寄りポイントを紹介します。ルートは下記マップの通りで、これはGoogleMapのデフォルトルートになります。
このルートには、獲れたてのカキ・ホタテ・海産物などを格安で購入できて炭火焼きで食べることもでる「ところ道の市」、観光地でも何でもない無名のおすすめビューポイント、サンゴ草群生地、能取岬の絶景、などがありこれらについて紹介します。
(営業時間・定休日・料金などは変更される場合があります。お店の公式サイトで最新情報を確認してください。)
ところ道の市は買った海産物を炭火焼きで食べられる
ワッカ原生花園から道道442を東に走り、国道239号へ出る直前に海産物のお土産屋さん「ところ道の市」があります。ここは別記事で紹介した民宿・食事処「船長の家」と同じ経営です。
船長の家ところ道の市ウェブサイトより引用
「ところ道の市」は、独立した店舗としては私のイメージより広く、海産物の種類や量も多く品ぞろえ豊富です。価格もカキ、ホタテなどは安いし、コンテナに入っている箱入り品でまとめ買いすればお買い得感があります。
また、わけありコーナーは、まとめて出荷するにはサイズが合わなかったり、数がそろわなかったり、ちょっと傷が付いたりしているものを格安で販売しており、こちらもお得感が高いです。
店内の様子 船長の家ところ道の市ウェブサイトより引用
お店の横には炭焼きコーナーがあり、買った海産物を焼いて食べることもできます。炭代は取り皿や箸が付いて500円くらいです。
炭焼きはお昼タイムのみなので、ここで買ってキャンプ場で焼く方が楽でがいいかもしれません。
- 営業時間:10:00~16:30
- 定休日 :夏季は無休
- 場 所 :北見市常呂町岐阜10-3(上記マップを参照してください)
おすすめの近道~じゃがいも畑越しに見るオホーツク海
ここからは国道239号を走り能取湖方面へ向かいますが、常呂川を渡ってからは国道ではなく、景色が良くて近道になる農作地帯をおすすめします。
おすすめといってもGoogleMapのデフォルトルートですし、特に観光ポイントでもなく、この場所に言及する人もほぼいないと思いますが、下の写真が私のお気に入りの場所でもあるので紹介しておきます。
場所は下記マップの赤いピンがある位置です。ポイントは、国道239号で常呂川を渡ってすぐに常呂大橋を右折し、またすぐに左折です。
しばらく坂を上ると丁字路になるので、左折したところが写真のようなビューポイントです。住所としては、北見市から網走市に入った直後の上です。
ここはじゃがいも畑ですが、このときは残念ながらじゃがいもの花は見られませんでした。でも、畑の向こうに少しだけ見えるオホーツク海の感じが気に入っていて、ここを通るたびに車を止めて写真を撮っています。
網走へ向かう通り道なので気が向いたら車を止めてみてください。この先は坂を下って再び国道239号の丁字路を右折すればOKです。ただしこの近道、距離は短いんですが時間は大差ないかもしれません。
卯原内は「サンゴ草」日本一の群生地
卯原内(うばらない)地区は能取湖の一番奥に位置し、サンゴ草は日本最大規模の群生地です。正式名称は「アッケシソウ」といい、厚岸町(あっけしちょう)の厚岸湖で発見されたことが由来となっています。
9月になると茎が赤くなり、見た目がサンゴに似ていることからサンゴ草と呼ばれるようになっています。
見ごろは9月上旬から中旬ごろですが、私は残念ながらこの時期に行ったことがないので真っ赤なサンゴ草を見たことはありません。参考として8月初旬のサンゴ草群生地の写真を載せておきます。
サンゴ草が群生する条件は塩分を含む湿地帯ですが、年々減少傾向だったそうです。そこで、卯原内地区の人たちがサンゴ草を栽培し、人工的な干潟を作り、保護活動を行って現在のような大規模群生地になったそうです。今では木道やトイレも整備されています。
このように希少なサンゴ草なので、日本では絶滅危惧種に指定されており採ることはできませんが、ヨーロッパでは野菜として利用されています。
塩湿地で生育する植物なのでミネラル分が多く、結構な塩味もあって、茹でたり煮たりして食べるそうです。実は日本でもシーアスパラガスの名称で輸入品が販売されており、買うこともできます。
見ごろではない時期の写真だけだと寂しいので、網走観光協会のウェブサイトにの写真をお借りしました。
卯原内サンゴ草群生地 網走観光協会ウェブサイトより引用
見ごろですが、毎年9月中旬の土日に「さんご草まつり」が行われるため、この前後だと思われますが、年によって変わると思いますので詳細は卯原内観光協会へ問い合わせるのが良いと思います。
場所はややわかりづらいですが、「卯原内サンゴ草」で検索すれば普通に出てきます。下のマップを参照してください。
サロマ湖側から国道239経由で行く場合の目印は、越歳川(こしとしがわ)を渡る橋の手前を左折です。右側に小さな看板が出ていますが信号機はありません。または「能取の荘 かがり屋」さんを目指してください。
かがり屋さんは宿泊したことがありますが、とっても料理が良かったので下記のおすすめ宿のところで紹介しています。
サンゴ草は卯原内外にもいくつか群生地があり、ワッカ原生花園のネイチャーセンターの東側や、今回のドライブルートには入っていませんがサロマ湖畔のキムアネップ岬キャンプ場手前付近、サロマ湖西岸の湧別町サンゴ岬などに行ったことがあります。ずいぶん昔だったのでサンゴ草はほとんど見られませんでした。
キムアネップ岬西側 キムアネップ岬東側 サンゴ岬西側 サンゴ岬東側
能取岬は先端よりも途中の道がおすすめ?
能取岬へは国道239号を左折し道道76を走ります。左折ポイントは大きな案内標識があるので見逃すことはないと思います。
オホーツク海に出てしばらく走ると美岬トンネルに入りますが、その直前に「ビューポイントパーキング 美岬トンネル西側駐車帯」があるので気に入ったら立ち寄ってください。下の写真のような景色が現れ、能取岬灯台が遠くに見えます。
上の写真の右側がトンネルになります。トンネルを抜けて1kmほど走ると、能取岬へ向かう案内板が出ているので左折します。
さらに600mほど走って林の中を抜けると、天気が良ければ下の写真のような青い空と海、道の両側は草原の景色に出会えます。
私はこの風景が大好きなので、能取岬の先端よりもここに滞在する時間の方が長いくらいです。
上の写真のすぐ手前には左側に車を止められるようなスペースがありますが、私有地かもしれないのでここには長居せず、能取岬の駐車場に止めましょう。ここまで500mくらいなので歩くのも楽しいです。写真の右端に見えているのが駐車場になります。
能取岬に到着すると、先端の西側は下の写真のような感じです。咲いているのはエゾノシシウドっぽい花で、北海道ではよく見かけますね。この手前は深めのふわふわ草原なので、歩いていて気持ちいいです。
岬の東側から灯台方面を見ると下の写真のような感じです。白黒の灯台が特徴です。
灯台の周辺は散策路になっています。草しかありませんが、西側にはイスとテーブルがあるので、爽やかな風を感じながらティータイムというのが私の好きな過ごし方です。
能取岬から網走の市街地へ向かうには、再び道道76号を進んで能取半島の東岸を走るだけです。ほぼ林の中なので紹介するものはありません。
さて、地図をもう一度見てみると、サロマ湖方面から能取岬へ行くには能取湖沿いをぐるっと回っていく必要があり、かなりの遠回り感があります。そのため能取岬には行かない方も多いようです。
能取湖とオホーツク海がつながっている湖口はわずか200mほどなので、橋を架ければ25kmもの遠回りをせずに済むんですよね。
しかし、湖口に橋を作っても、網走市内からサロマ湖へ行くには距離的なメリットは少なそうですし、結構な長い橋になるので費用的にも無理かな。
能取湖畔のサイクリングロードは旧国鉄湧網線跡地
常呂川の河口の東にある「常呂(漁協) 製氷冷凍工場直売店」付近から能取湖畔に沿って網走市の大曲公園まで、約25kmのサイクリングロードがあります。
このサイクリングロードの特徴は、旧国鉄湧網線の跡地なので、線路やホームの跡地を見ることができますし、卯原内交通公園にはSLが展示されていて、車両の中もみることができます。元々線路なので一般道路とは完全に分離され、道道1087号線となっています。
もう一つの特徴は、時々国道239号と交差しますが、網走湖付近で国道の上を通るガードになっています。車道の下を通る場合はありますが、上を通るのはちょっと珍しいです。
国道239号はそこそこ交通量もあるし、路肩も意外と狭いので、自転車で旅をしている方はサイクリングロードをおすすめします。時々国道239を横断する場所があります。また、パトロール用の車両や歩行者も時々通りますので注意してください。
ただし、所々にうっそうとした林の中を通る場所もあり寂しい感じなので、女性一人の場合は避けた方が良いかもしれません。
能取湖周辺の宿泊
能取湖周辺で、私が実際に宿泊したことがある、または宿泊候補として調査した宿の中からおすすめを紹介しています。
能取の荘 かがり屋
卯原内サンゴ草群生地の隣です。かがり屋には2回宿泊したことがあり、一度目は能取湖荘という名称で昔ながらの民宿という感じでしたが、新館を作ったりリニューアルしてかがり屋となってから2度目の宿泊をしました。
かがり屋の外観 能取湖の荘かがり屋ウェブサイトより引用
ここのセールスポイントは、見た目もきれいで種類も豊富な食事です。イチオシは「網走産きんき」の煮付けやしゃぶしゃぶ、寿司など、様々なアレンジ料理を選べます。もちろん美味しかったですよ。
また、ひざ掛けを貸してくれるのもうれしい気遣いで、レストランの照明もいい雰囲気を出しています。
禁煙室はありませんので、気になる方は空気清浄機を貸してくれます。効果は微妙ですが。館内やレストランはもちろん禁煙です。
季節によりメニューや宿泊プランも変わりますので、各旅行サイトでおすすめプランをチェックしてみてください。
さんご草の郷 能取の荘 かがり屋レイクサイドパーク・のとろ キャンプ場
能取岬へ向かう道道76沿いの湖側にあり、大きめの看板があるため迷うことはないと思います。料金はサイト単位なので人数に関係なく一定なのが良いところです。私は調査だけで利用したことはありません。
- 営業期間:6月1日~9月30日
- 利用料金:オートサイト1区画2,100円 フリーサイト1張1,050円
能取湖畔のキャンプ場 レイクサイドパーク・のとろウェブサイトより引用
まとめ
- ところ道の市はカキ・ホタテ・海産物が格安で購入できる。
- 真っ赤に色づいたサンゴ草は青空とのコントラストが素晴らしい。
- 能取岬は灯台や岬の先端よりも、手前の道が絶景。
- 能取の荘 かがり屋さんは網走産キンキ料理が自慢のおすすめ民宿。