オロロンラインの石狩川河口から道の駅石狩(あいろーど厚田)までの区間は、日本第二位の広さを誇る石狩平野から断崖の山岳地帯へ向かう道であるため、景色の変化を感じられる道です。
私は何度もこの道を走ていますが、灯台、朝市、絶景の展望台や恋人の聖地、人気のキャンプ場、新しくてきれいな道の駅、など、おすすめしたいスポットがありますので紹介します。ドライブの参考にしてみてください。
なお、オロロンラインの範囲や全体の概要・走り方などは別記事で紹介していますので、こちらもどうぞ。
ハマナスの丘公園 石狩川河口
石狩川は北海道で最も長い川であり、信濃川、利根川に次いで日本で3番目の長さ、流域面積は利根川に次いで2番目に広い河川です。
河口の地形は砂嘴(さし)となっており、この細長い1,500mくらいがハマナスの丘公園です。
石狩灯台と海浜植物が見どころ
下の写真では、左側に石狩灯台、右側の建物がヴィジターセンター、中央付近には散策用の木道が見えます。ヴィジターセンターには駐車場があり、資料の展示やおみやげ、ソフトクリームなどの販売もあります。
ハマナスの丘公園 出典:石狩市ウェブサイトより引用
ここには180種類くらいの海浜植物が自生しており、ハマナスのほか、ハマエンドウ、ハマヒルガオ、エゾスカシユリ、などが見られるようです。
下の写真は8月8日に撮影したものですが、ハマナスとハマヒルガオが少々見られるくらいで、咲いている花の種類はかなり少なめでした。おすすめの時期は6月下旬から7月中旬までくらいです。
こんな感じで灯台の近くまで行ってもいいんですが、もう一つのおすすめはヴィジターセンターの2階展望テラス。
灯台はもちろん、石狩川、石狩湾、対岸の建物まで見えて、わずか2階ですが思った以上に眺めがいいらしいです。
石狩灯台の色が赤白になった意外な?理由
石狩灯台は1892年(明治25)に開設され、1902年に現在の形になりましたが、元々は白黒で、そのあと白一色になったそうです。
現在のような赤白になった理由は、石狩市のウェブサイトによると、
灯台はかつて白と黒の縞模様でしたが、1957年(昭和32)に松竹映画「喜びも悲しみも幾年月」の撮影の舞台となり、カラーのはしりの作品だったため、色彩効果を出すために赤白模様に塗り替えられました。
出典:石狩市ウェブサイトより引用
ということです。映画撮影のために灯台の色を変えたなんて、ちょっと驚きますね。
石狩灯台が河口先端じゃないのはなぜ?
一般的な灯台の位置は砂嘴のほぼ先端に建てるはずですが、石狩灯台は下の写真のように砂嘴の先端より1km以上離れています。その理由は、
「砂嘴(さし)が成長したから」です。
建てられた当時は砂嘴の先端にありましたが、100年ほどかけて砂が堆積し、現在のようにになったそうです。
海岸線は砂浜なので海水浴場になっています。砂浜にはいろいろなものが打ち上げられていて、高い波の翌日などは運が良ければ琥珀が見つかることもあるとか。私も探してみましたが残念ながら見つからず。でも、小さな石炭の欠片は普通に落ちていました。
オロロンラインからはちょっと外れますが、花の時期に行くことができればちょっと立ち寄ってもいいかな、と思って紹介しました。
嶺泊(みねとまり)駐車場公園(カシオペアの丘)
自販機もトイレもないマイナーな場所ですが、名前の通り星空と夕日がきれいに見える場所として知られつつあります。ちょっとだけ高台にあり石狩湾が一望できるため、天気が良ければ札幌・小樽・積丹方面まで見渡すことができます。
場所は、国道231号の「セイコーマートよしの店」の信号を左折し、国道から分岐して2kmほど、交差点には案内板もあります。嶺泊展望パーキングをそのまま走ると再び国道231号に合流するため、ナビもおそらくこのルートを選択すると思います。
天気の良い日であれば、通り道でもあるので5分ほど立ち寄って見るのも良いと思います。
道の駅 石狩「あいろーど厚田」と周辺施設
2018年の春にオープンしたばかりなので最新でとってもきれい。3階建てでエスカレーターもあるちょっと珍しい道の駅です。見どころも多くありますし、次の「道の駅るもい」までは85kmほどあるので、とりあえず立ち寄っておきましょう。
道の駅石狩の概要
小さめの道の駅ですが、テナントは、そば、ジェラート、ピザ、海鮮丼など5店舗が入っており、おみやげや野菜も売っていました。
地域の歴史などを学ぶ資料も展示されており、3階は展望デッキになっているのでぜひ上ってみてください。
- 営業時間
9:00~19:00(6~8月)
9:00~18:00(4~5、9~10月)
10:00~16:00(11月~3月) - 無休ですが、テナントによって営業時間が異なります。また変更される場合もありますので、公式サイトで確認お願いします。
おすすめポイント
展望デッキとふわふわドーム
まずは3階の展望デッキがおすすめです。ちょっと高台にある道の駅の更に3階なので、景色を眺めるには最高です。
もっと高台から日本海を見たい方は、次の項目で紹介している厚田公園展望台をおすすめします。
道の駅の東側には写真のようなふわふわドームがあるので小さなお子さんも楽しめます。
3階展望デッキとふわふわドーム 出典:石狩市ウェブサイトより引用
あいロード夕日の丘観光案内所
道路の向かいには観光案内所があり、下の写真のような感じで日本海や札幌・小樽方面が望めます。中央付近が厚田港、よく見ると灯台も見えます。
手前の砂浜は厚田海浜プール。プールといっても海とつながっていますが、ほぼ防波堤で囲まれているため、穏やかな波が特徴ということです。ちなみに、2020年は開設しないそうです。
恋人の聖地/厚田展望台 カップルにはおすすめだけど欠点も
右側の建物が道の駅ですが、国道との間に実は脇道があります。下の写真の中央付近に白い車が見えますが、この道を登って行くと300mほどで厚田展望台に着きます。上りがちょっとだけきついかもしれませんが、問題なければ徒歩でも行けます。また、道の駅3階のテラス側からも行くことができます。
展望台の様子は下の写真のような感じで道の駅より更に高台、海抜90mほどなので眺望は雄冬岬と並んで抜群です。もちろん夕日も美しいので、カップルにはこの時間帯が人気かもしれません。
展望台には「Lover’s Sanctuary」と書かれたハートのオブジェや「誓いの鐘」、南京錠用のフェンスなどがあります。ちなみに、南京錠は道の駅で販売しているようです。
出典:石狩市ウェブサイトより引用
欠点があるとすれば、徒歩だとちょっとだけきついことと、おじさんひとりだとちょっと行きづらさを感じてしまうところです。
厚田港朝市
石狩エリアには3ヵ所ほどの朝市がありますが、私が調査した感じだと、雰囲気で厚田港朝市がおすすめです(他は行ったことが無い)。
お店は最大で18店舗ほどあり、朝に獲れた魚が店頭に並びます。種類としては、カレイ、ヒラメ、タコ、ホタテ、ウニ、サケなど、季節や漁の状況によって変わります。一夜干しとか加工品もありますが、漁ができないときは休みになる場合もあるようです。
朝市の様子は下の動画のような感じですが、これは年に数回行われる「さかなデー」の日で、普段の2割引きになることなどで賑わうようです。普段は空いています。
普通の旅行者が買っても食べる場所がないかもしれませんが、キャンプをする方は検討しても良いかな。朝買って夜食べるなら氷と保冷バッグなどが必要です。
- 営業時間:7:00~14:00ごろ
遅いと魚は少なくなりますが、早すぎても船が戻って来ていない場合もある。 - 定休日 :4月中旬から10月中旬までは無休。漁ができないときは休み。
- 駐車場 :無料
厚田キャンプ場
厚田キャンプ場はオートキャンプ場ではありませんが、場所が開いていればオートキャンプができるため簡単に紹介します。
ここは芝生の隣に車を駐車できるスペースが何ヵ所かあり、空いていればオートキャンプのように使えるますし、入場料200円払えば駐車場での車中泊もできます。
芝生の上は車の乗り入れ禁止ですが、荷物の積み降ろしのときは入ってもOKです。
場内には散策路があったり、浅い川が流れていて小さな子供でも水遊びができます。時期になるとサケの遡上もみられるようです。
もう一つのおすすめポイントは、9~17時の間であれば分別したゴミを引き取ってくれること。持ち帰りのキャンプ場が多い中でこれはうれしいです。
リンク先の情報には、”ゴミは各自持ち帰り”と記載されていますが、時間内であれば引き取ってもらえるので大丈夫です。
残念な点としては、トイレと炊事場が1ヵ所しかないこと。札幌から近くて休日は人気らしいので、特に朝は行列ができることもあるとか。
また、近くの浜益温泉は30km以上離れていることと、スーパーマーケットも全然ないので注意が必要です。
ちなみに、私は受付時間に間に合わず、残念ながら周囲の様子だけ見て引き返しました。
まとめ
- 石狩川河口のハマナスの丘公園は、歴史ある石狩灯台と海浜植物が見どころ。
- 嶺泊(みねとまり)駐車公園は5分で観光できるビュースポット。
- 道の駅石狩(あいろーど厚田)はトイレも施設もきれいで周囲の見どころも多い。
- 厚田港朝市はキャンプの買い出しポイント。
- 厚田公園キャンプ場は空いていればオートキャンプができる。